今回の入院＆手術に際して，ご心配をおかけいました。簡単に今回の件の報告をしたいと思います。（同じ病気の方にちょっとは参考になるかな）

予定通り，12月７日に入院。身長・体重を測り，病室へ。思っていたより広くてきれいな病室で一安心。４人部屋でしたが，適度なスペースがあるので，プライバシーも守れるし，楽しくおしゃべりもできるという感じでした。すぐに，麻酔医との面談に呼ばれます。先生が忙しいので，手術室の入り口で立ち話。次の日，ここからはいると聞いて，ちょこっと観察。麻酔は，脊椎麻酔と硬膜外麻酔。でも，手術中は寝ている感じなるという話でした。病室に戻ると，今度はテープ＆消毒液のアレルギーテストと血圧等の測定。簡単に手術・入院中の予定の説明。手術室の看護師さんとも面談あり。この日は，消化の良い物だけと言うことで，ほとんど水分だけ。でもおやつが出て，なぜかクッキー２枚があったときにはうれしかったです（おやつはこの日だけでした）。夕方，剃毛＆シャワー。あとは，夜に睡眠導入剤・下剤を飲んで，寝る前に浣腸。初浣腸は苦しいだけで・・・。担当の先生は，毎日夜と朝回診に来ます。と言っても，手術前には何もなし。「大物部屋へようこそ」なんて言って，同室の人たちからひんしゅくをかっていました（笑）いろいろ細かいことはありましたが，全体的に時間がたっぷり。持っていったＰＣでDVDを見たり，テレビを見たりしていました。消灯時間は９時。それ以降の記憶なし・・・。 　８日。生まれて初めての睡眠導入剤のおかげで，ぐっすり。起床は６時です。朝からまた浣腸。もちろんこの日は何も食べられません。８時半頃，点滴＆麻酔の導入のためのお薬。ちなみに点滴もはじめて。ここからはもうベッドから動けません。９時前には家族もやってきました。９時半には手術室に入るので，病室を９時10分頃出ます。寝ているベッドのまま，病室から出て，エレベーターに乗って，手術室へ。前日は，てくてく歩いていった場所へ，ベッドで運ばれていくのはちょっと変な気分。手術室前で，病院で借りる病衣に着替えます。そして手術用のベッドに移動されます。手術室に入ると，まず麻酔。猫のように丸まって，背中に打たれます。緊張していたせいか，それほど痛みを感じず（と言うか覚えていない）。でも，麻酔が効いてくると，気分が悪くなって・・・でも，「気持ち悪い」と訴えているうちに，麻酔の利きを確認され・・・いつの間にか意識がなかったです。パッと目が覚めたときは，手術の最後ぐらいだったようです（なんとなく周りの会話から）。意識ははっきりしています。すると先生が「とったの見る？」と言うので，絶対見たいと思っていた私は「はい」と。銀のトレイに載った，巨大な物体を見せてくれました。先生によると，巨大な筋腫（子宮）と左の卵巣一つ。卵巣は，チョコレート嚢胞と言うことで，巨大筋腫以外にひどい内膜症もあったようです。卵巣は薄い紫色をしていました。取った物全部で約2.5kgもあったそうです。でも，家族によると先生は"大関級"と言っていたとか。横綱級ってどれぐらいなんでしょう・・・。手術時間は，手術室に入ってから２時間ぐらい。これは自分では覚えていないんですが，後で家族から教えてもらいました。ほぼ予定通り。 　手術が終わると，また自分のベッドに移されます。今度は，元の病室じゃなくナースステーションに近い普通個室へ。移動が終わると，テレビがみたいだの，MD持ってきてくれだの，なぜか元気な私。もちろん，剛くんの写真も持ってきてもらいました。元気と言っても，さすがにうとうと状態が続きます。定期的に，看護師さんが血圧・脈拍・熱を測っていきます。うとうと・・・なので熟睡状態ではなく，MDでSMAPの曲を聴きながらうとうとしたり，「歌の大辞テン」で「夜空ノムコウ」を見たり・・・。床ずれ防止のため，寝返りをするように言われます。自分でできなければ，看護師さんが手伝ってくれると言うんですが，結構早い時点で寝返りができていました（ちょっと横を向くぐらいですが）。「大辞テン」を見た後は，ほとんど時間の感覚はなし。うつらうつら，しているうちに，時間が過ぎていったようです。 　９日。いつの間にか朝。朝になると，ミニタオルを濡らしてもらって顔を拭き，口を濯ぎました（まだ水分がとれないので，これは気持ちよかったです）。しばらくすると「歩いてみましょう」と言われます。まだ午前中。９時ぐらいだったかな。点滴の棒を杖代わりに，そろそろと病室の出入り口まで。そこまで歩ければOKということで，ベッドに戻ると，今度は元の病室に戻ります。さっさと病室に戻ってきたので，同室のみなさんは驚いていました（みなさん，同じ婦人科の病気でも結構大変な病気の方々だったので）。あとは「どんどん歩いてくださいね」と言う看護師さん。歩くように言われても，まだトイレは行けず（膀胱の機能確認のため３日間は採尿の管がとれず），手術次の日に"どんどん"歩くというのはちょっと怖いので，１回歩いたぐらい(^^;)そろそろと廊下に出ていっただけでした。まだ食事もなし。うとうとすることも多く，１日終了。 　10日。ほとんどうとうとすることなく過ごしました。朝・昼が流動食（単なるスープ），夜が三分粥。ただ，まだ食事の時間に起きているのがやっと。でも，歩くという課題があるので，最初は病室の出入り口まで，次は廊下をのろのろ歩き，デイルームまでの往復をやってみました。姿勢はおばあちゃんスタイルですが。 　11日。つながっていた全部の管がとれました。徐々にじゃなく，全部いっぺんに。つながっていた管は，点滴と背中の麻酔と尿。これでトイレにも行くことになったので，トイレとデイルーム往復が歩く課題に。トイレは，その都度量を量り，記録。結構面倒でした。元気になってきたつもりでも，まだずっと起きているのは難しい状態です。１回１時間が限界ぐらい。食事は，五分粥へ（２食ずつ変わっていきます）。 　12日。あれほど起きているのがつらかったのに，突然と言っていいほど楽になっていました。寝ていると腰や背中が痛くなるのもあったんですが。ほぼ１日起きていられました。食事も，七分粥→全粥に。 　13日。すっかり元気で，デイルームに本を借りに行ったりしていました。明日は，１階の売店に行ってみようと目標も。食事も普通食に。私のいた病室では，おかずが何が出ているのかいつも話題になっていました。４人のうち二人がダイエット食だったので（私は免れた！），「あれがある」「これがない」とわいわい食べていました。やっとこれに参加できるようになりました。シャワーもOKに。久しぶりのシャワーでさっぱり。切った部分はまだテープが貼ってあるので，どんな感じかわからず。大きな筋腫だったけれど，おへその下で済んだからと言う先生のお話があったとおり，おへその下ギリギリで止まっているきずをしっかり確認（体を拭いたときも一応見てますが，鏡で全体をしっかり見たのは初めて）。 　14日。朝の回診で，先生がベリベリベリと傷口のテープをはがすと「抜糸ないから」と一言。びっくりして「ないんですか？」と言うと，「くっついているから」と一言（そういう問題ではないような・笑）。「早く帰りたい？」と言うので「できれば」と答えました。後で担当の看護師さんが「退院の話していました？」と言うので，この話をすると，予定通り16日退院だろうと言う話。そんな具体的な予定も聞いていませんでしたが，最初の日程の説明で，術後７日〜10日で様子を見て退院とありました。診断書では術後10日とあったので，のんびりしていたんですが・・・。この日は，SMAP新曲の話題が出た日。前日目標にたてた「売店へ行く」を予定通り決行。売店前の新聞自動販売機でスポーツ紙全紙購入。いいリハビリに（笑）この日は，病棟の先生＆看護師さんたちの忘年会で担当の先生も出席予定・・・と言う情報がありました。６時すぎても夜の回診がなかったので，今日はもう無いんだろう・・・とみんなでのんびりしていたら，７時過ぎに先生登場。そして私に「明日退院」と突然宣言。妹が都合が悪い日だったので，あわてて家に電話。時間を調整して，先生の宣言通りに退院することに。まだ先だと思っていたので，何の準備（荷物整理）もしていない。消灯時間までできることをちょこちょこと。 　15日。朝から，徐々に荷物整理。回診に来た先生に「お金払わず帰るんだ」と言われます（こんな事ばっかり言っている先生・笑）。会計は10時。迎えが来るのが11時。10時ぴったりに，事務の方から請求書が。自分でお金をおろして，支払いしてきますが，人の多さにちょっと疲れました。元気なつもりでも，やっぱり術後７日目。迎えも11時ぴったりに。荷物を運んでもらい，病室のみなさんにご挨拶。ナースステーションで次の外来予約表をもらい，実家へ帰りました。 　退院後。特に食事制限はなし。車の運転は年明けぐらいから。入浴（湯船）は，２週間後から。退院１週間後に，妹の運転で自宅の方にいったん戻りました（いろいろ番組録画予約とかあって・・・）。車で１時間ぐらいですが，乗っているだけでも，ちょっとやっぱり疲れるし，お腹も痛い。自宅では２時間弱，細々したことをしただけで，外食・ちょこちょこ買い物・・・と遊んでいたら，だんだん歩くのが遅くなっていきました。さすがに，まだ無理は禁物ってところだったんでしょうか。ただ，ある程度は動くように言われていたので，天気がいいときは，歩いて５分ぐらいのコンビニへ。これも最初は途中で断念してただの散歩になったりしたんですが，体を動かしているとその分楽になるようで，２回目ぐらいにはゆっくり歩いていけました。 　１月４日に退院後通院。内診の結果は特に問題なし。取りだした物の写真を見せてもらいました。巨大な物に，ぼこぼこ小さい物も。改めて先生が「部分切除なんて，これじゃ無理だったなぁ」と言っていました。私は一度も部分切除をお願いしたこと無いんですけどね。最初から，全部取る覚悟していましたから。まだ病理の結果が出ないと言う状況ですが（２月１日にもう一度通院），たぶん悪性じゃないだろうと言う話。もう大丈夫だから，もっともっと動くように言われました。そういわれて動くと，傷がちょっと痛いんですけどね・・・。 　退院から１月ほど実家で過ごし，自宅に戻ってきましたが，自宅だと家事やらなんやら動くので，痛みが復活・・と言う感じです。でも，辛さは軽減していて，日に日に良くなっていくという感じなので，職場復帰の頃にはすっかり元気なんじゃないかな・・・と期待。体力勝負の仕事なので，不安はありますが。

３０歳代で独身と言うことで，先生はかなり難しいけれど部分切除（筋腫のみとる）も・・・と言う話をしてくれたんですが，私の方は最初から全部取るつもりでいました。最初の説明で，割り切れる人いないからと言う先生の言葉を聞いて，そっと手を挙げようかと思ったぐらいです（笑）ぱんぱんに張ったおなかもじゃまだったし（これはどこまで筋腫せいかわかりませんでしたが），生理期間は普通とはいえ，最初の二日間は夜用じゃないと過ごせない状況もイヤだったし（仕事中やツアー中は結構辛い），手術しなければ「病人」でいつづけることになるのもイヤだったし。手術して後悔していません。これで，今年のツアーは元気に全国回れる！と言う方がうれしいかも（笑）ぱんぱんだったおなかは，そういえばこれぐらいだったかも，と言うぐらいに戻り（とにかくお腹が柔らかい），体重も最大時から４kg減！（を維持しよう・笑） 　同じ病気で，手術を勧められているのに悩んでいる方，手術自体は楽だし，元気になれるんだったら手術した方がいい・・・とお勧めしますよ。特に，まだ筋腫が手術は必要でも巨大化していなくて，筋腫だけ取れるんだったら，手術お勧めです。全摘よりそっちの方がいいに決まっているし。私の場合，がんばってもボロボロの子宮しか残らないし，癒着やら出血やら大変なことになりそうだ・・・なんてことになっていたので，そんな状況になる前にやった方がいいでしょう。子宮を全部取っちゃう手術は楽ですけど。 　子宮を全部取っちゃっても，卵巣が１つでも残っていれば，ホルモンの分泌はされるので問題ないそうです。事実，卵巣が１つになった私も，今現在体調を崩すことはありません。内膜症もあったので，今後は体調管理をしっかりしなくちゃな，と思っています。

（2005年01月28日 せきちー）