| 女子大生ストーカー殺人事件が起こった。犯人は１９歳の少年。少年が逮捕され，報道陣が騒ぐ中，捜査一課七係の丹波が，家族の保護にやってきた。「うちの子がそんなことするわけない」と現実を認めようとしない両親・・・。 少年事件課にこの事件の報告に戻ってきた楠野たち。課長はおなかが大きい。そして，綴は楠野に食事に誘われ，一旦ことわるが「お兄さんに，おつきあいの許可，もらっています」と強引に連れて行かれる。 家族の保護中の丹波が，捜査一課長に別の事件に向かうように指示される。その事件とは，高校の校庭での老人殺人事件だった。老人は，１３カ所を刺されていた。犯行時間，校門からこの学校の制服を着た女の子が目撃されている。少年事件課での経験を生かして協力して欲しいと頼まれる丹波。丹波は，もう少年事件と関わりたくないとことわるが・・。その時，どこからか携帯の着メロが。犯行現場近くに携帯が落ちていた。所轄に戻り，落とし主の女子高生・由貴がやってくる。校庭で遊んでいるときに落としたのだと。犯人の可能性があるため，犯行時間何をしていたのか尋ねると「塾から帰って，一人で夕飯を食べていた」という。両親は帰っていなかった。もっと話を聞こうと捜査員は引き留めようとするが「帰してやれ」と丹波。未成年のため，遅くまで取り調べができないことは，経験上知っていた。少年事件課に出向いた丹波。課長に「未成年を取り調べることになった。誰か貸してくれ」と。柔道の後輩・楠野が名乗り出るが「あいつが欲しい？」と課長は尋ねる。丹波は，楠野とくむことを選んだ。 由貴のマンションへ出向く丹波。両親とも３日前から姿を消していることを知る。マンションから出てきた少年２人に，いろいろ尋ねるが，何も知らない。怒った丹波が２人に暴力を振るってしまう。それを聞いた課長は「なんとかする」と。その課長が向かった先は，文部省。そこで，偶然，季織と出会う。「あいつに会いに来た。丹波君の暴走をとめるために」と文部省に来た理由を季織に話す。季織は「すぐに根回しします。私の権限で」と協力してくれる。季織が課長を案内したのは・・・「体育局体育科」。「風見君，今ラインはずれていて・・・」。風見は，体育の指導要領を作成中で，フォークダンスを踊っていた。その風見に課長は「仕事よ」。 丹波が警視庁のエレベーターに乗ると・・・そこには段ボールを抱えた風見の姿が。あの日と同じだった。「オレは疲れているんだ。見えもしない物が見えてしまう」と現実を認めようとしない丹波だが，これは現実だった。「課長と季織さんが呼んでくれたんです」。この日から，また２人は「ＴＥＡＭ」を組むことに。 由貴を公園に呼び出し，簡単な事情聴取をする事に。風見も話をしようとするが，楠野が率先してでてくる。楠野は，まるで１年前の風見のように由貴に話しかけ，いろいろな話を聞き出す。心を開いたかに見えた由貴。そんな由貴の姿を見て，楠野は「彼女はやっていません」と断言。風見は何となく納得行かない様子。捜査会議で，捜査方針を変えようと言うとき，「もう少し調べた方がいい」と風見。「涙流しても，心を開いた訳じゃない」と。１年前を知っている丹波は，逆に風見の言うことに納得行かない。風見は「少年犯罪に１年前のノウハウは通用しない」と厳しい表情で。 事件のあった高校で，数人の生徒を集めて話を聞く。生徒たちは「座ってもいいですか」「どこでもいいですか」「答えていいですか」「上着脱いでもいいですか」と１つ１つ聞かないと動けない。そんな生徒たちの姿を見て，風見は「校則が厳しいのかもしれない」。校則が厳しいと，生徒たちは聞かないと動けなくなる。 由貴の家に行くが，まだ両親は帰っていない。留守の家に強引にはいるため，隣の家のベランダから行くと，強引に隣の家に入っていく丹波＆楠野。風見は必死でとめる。由貴の家には入れなかったが，隣の家で変な物を見つけた風見。由貴の家との間の壁にゴムが貼ってあった。「隣がうるさいんですね」と風見。夜眠れないほどうるさく，由貴の声も聞こえるとか。丹波たちは，その音がなんなのか理解できない。風見は「家庭内暴力です」と。信じられない２人に，女の子でも道具を使えば十分にあり得ると説明する。「あのこの家庭で嵐が吹いているんだ」。 少年事件課では，課長と綴。綴は結婚パーティも入籍も済ませている課長に「一緒に住んだ方がいいじゃないか」と言うが，課長は「子供が嫌いだから・・・丹波君」。綴は，丹波の所へ着替えを持っていく。綴も風見も，久しぶりの再会。お互い，はっきりと態度には現さないが，顔が物語っている。話をしようとすると・・・何も知らない楠野がじゃまをする。風見は，丹波が絶対に怒り出すと思っていたが，丹波は楠野とのつきあいを認めているので，逆に喜んでいる。 １日，由貴の行動を見ている丹波と風見。特に変わった行動はないが，ただ空ばかりを見ていた。塾が終わった後，深夜コンビニでバイトをしていた。年齢的に働けない時間だが，高校生はみんな年をごまかしてバイトをしている，と風見。働いている由貴の姿を見て，「あの子はやっていない。あんな子が人を殺すようになったら，世界はおしまいだ」と丹波。 学校で，由貴の担任・吉村に会いに行くが，職員室にいない。数学の教師なのに科学準備室にいる。風見は，そんな担任の行動が気になる。他の教師とうまくやっていけない教師は，職員室を閉め出されているという。そう，教師同士のいじめ。 そんなとき，由貴のバイト先の店長の名前が「矢島哲夫」と聞いた丹波が，コンビニまで猛然と走っていって，いきなり店長に殴りかかった。矢島はひたすら謝るばかり・・・。風見は，何が起こったのかわからず，少年事件課へ。あいにく課長が留守で，綴に聞くことに。今度は綴が，矢島の名前を聞いた途端ふるえだした。「出てきたんだ」。その姿を見て，風見もその矢島が誰のことなのかわかった。そう，７年前，綴を襲った少年だった。矢島は，綴を襲った１年後，丹波を襲い，さらに，５年前殺人を犯していた。それでも５年で出てきた「少年法に守られた少年」だった。風見が，綴の手を触っただけで，綴は怖がってしまう・・・。風見は，矢島と会って話をした。丹波がやってこなくても，矢島の過去は，周りにはすでに知り渉っていることだった。市民団体や宗教団体が，彼の過去のことを周りに言いふらしていた。「お前には一生まともな生活は送らせない」と。矢島は自分でもわかっている。でも，矢島も生活のために働かなくちゃいけない・・・。風見は，由貴のことを尋ねるが，職場以外では話したこともないと言う。 丹波が家にもどると，課長が来ている。「家を探そうと思う」という課長に，「綴を一人にできない」と丹波。そのまま部屋にこもってしまう。課長は「これからのこと３人で話し合おう」と何度も言うが聞き入れない。 綴は，風見と待ち合わせ，いつもの広場に。綴は，お弁当を風見に渡す。やっぱり巨大なおにぎりが。うれしいそうに頬張る風見。「おいしい」と食べるが，おかかと梅の区別が付いていなかった。「甘いとか辛いとかの味覚があいまいなんだ」と風見。「どんな食生活をしてきたの？」と綴。風見は「そろそろ結婚しようかな」と，遠回りの告白をするが，相手にされない。綴は，矢島のことが気になっている。同じ街にいると思うだけでも怖い。そんな綴に「ボクが守る」と言えない風見だった。 丹波は，捜査をはずされ，またストーカー殺人事件の犯人の家族保護に戻る。父親は「学校にしつけは任せていたのに。事件が起こったら，知らないと言う。あの子に早く事件のことを忘れさせてあげなくちゃ」と言っている。それを聞いた丹波は「殺された女の子のことを考えないのか！」と怒鳴りつける。丹波は，被害者の気持ちが良くわかっていた・・・。 由貴を見張っている，風見と楠野。由紀は学校にも行かず，ずっと公園で空を見上げている。楠野は，綴のことを話し出す。焼き肉を食べに言った後，キスをしようとしたら，悲鳴を上げてふるえていたと。「純情なんだ」と楠野。そんなとき，由貴は携帯で誰かと連絡を取り，動き出した。由貴が向かった先にいたのは，矢島だった。どう対応したらいいのか迷う２人・・。「丹波さん，どうしよう」。 風見は丹波の家に行くが，丹波は留守だった。丹波は，少年事件課に課長に会いに行っていた。２人は子供ができたとわかったその日に籍を入れていた。綴を一人にできないなら，一緒に住んでもいいとう課長。丹波は「怖いんだ」。「あいつら（子供）悪魔だ」。「子供は悪魔のわけないじゃない」と課長は反論するが・・・。「子供を持つ自信がない」と丹波。 風見は，綴と丹波の帰りを待っていた。風見は楠野から聞いた話を持ち出した。風見は「もしかしたら，事件の・・」というが，綴は「にんにく臭かったから」とごまかす。その時，チャイムが鳴った。綴が出ても名乗らない。風見が変わると，それは矢島だった。「ボクが出たら，鍵かけて」と出ていく風見。「なんで？教えて！」という綴に「君を襲った男だ」。 「無神経だ！」と怒る風見。でも，矢島は綴がそこにいることは知らなかった。ただ，協力したい一心でやってきていた。矢島は由貴に会っていた。なにか償えることがあったらと。由貴には，自分の過去のことを全て話した。由貴は何も話してはくれなかったが，矢島は感じる物があった。「強い何かに追い込まれている」。矢島も，事件を起こした当時，同じだった。両親の離婚で，家には誰もいない，学校には居場所がない，追い込まれて，どうしようもなくなって，気持ちが抑えられなくなって・・・。由貴は，あのときの自分と同じだと。それだけいって去っていく矢島。 その時，綴が飛び出してきた。矢島は土下座して謝る。綴は「私のことなんかわからない！あの日から苦しくて，人を好きになっても殴られるんじゃないかって。男の人にふれられるだけで，あなたの顔が浮かぶ。一生結婚もできない。お兄ちゃんもあの日から笑い方忘れた」と必死に訴える綴。その手には・・・ナイフが。「怖いの。あなたがこの世にいる限り・・」。風見はそっとナイフを綴の手から離した。「許さない！絶対に許さないから！」と泣き崩れる綴。そんな綴を見守ることしかできない風見・・・。 丹波は「なんであいつに会わせた」と風見を責める。風見は，矢島がちゃんと反省していて更正できているといい「子供は立ち直れるんです」と。丹波は，綴のことを話し出す。綴は，男とうまくいかないのは丹波が反対するからだといっていたが，実は違っていた。綴本人がいつも逃げていたのだった。ある程度おつきあいすると，自分から逃げて，部屋で一人泣いていた。そんな綴の姿を見るのがたまらなくなって，丹波の方からじゃまをするようになったのだった。実は，風見が心配していたように，あの事件の時，矢島は綴を殴っただけでなく，立ち去り際にキスをしていったのだった・・・。「あいつは好きな人ができても，キスさえ・・・」。 由貴の両親が新潟で保護されてやってきた。あちこち逃げ回っていたらしい。もうそうするしかなかったと。「由貴さんが暴力を振るうんですね」という風見の言葉に，泣き崩れる母親。由貴の家庭内暴力は事実だった。由貴の家庭内暴力は，今年の１月頃から。何かあるとすぐカッとなって暴力を振るうようになった。学校に相談しても，親のしつけの問題と相手にされない。病院に相談に行っても，本人が反省していれば，治療の必要はないでしょうで終わってしまい・・・。それでも家に帰れば，また暴力が始まる。もしこのまま逃げなかったら，由貴の首を・・・。そこまで追い込まれていた。＜丹波さん，本当にこの世界は・・・＞。由貴には，電話で両親が見つかったことが伝えられる。その時由貴は，ネットで最近の少年犯罪を調べていた。 そして，警察にやってきた由貴は「やっちゃったんです」と血のついたナイフを差し出した。「私の頭の中のもう一人の自分が誰かを殺せって・・・かずねっていう子が」。由貴の言葉を「信じちゃダメです」と風見。子供は自分の気持ちを言葉にできないから，ああいう文脈を持ってくるだけ。もっと複雑な理由があると。でも，風見の意見は受け容れられない。＜まだ終わっちゃいない＞ ストーカー殺人事件の容疑者の家族の保護をしている丹波の元へ，課長が電話をかけてきた。「この子は，私一人で育てます。籍はずそう。この子のために決めたの。この子は悪魔なんかじゃない」と課長の目から涙が・・・。 風見は，一人で調べはじめた。由貴の家で，父親と話をする。父親は仕事が忙しく，由貴のことは母親にまかせていた。そのためか，母親は厳しく，手を挙げることもあったようだ。由貴の最初の暴力は，学校へ行きたくないと言ったとき，母親がしかり，それに対しての暴力だった。そのころ，放課後の居残りが多くなったという。学校に行き，由貴のクラスメートに話を聞く。「吉村先生にいいませんか？」と確認をしてから話をしてくれた生徒たち。吉村先生は，生徒たちを「何匹」と数えるという。「バカ」「あほ」と言うことも。そして由貴は「隔離授業」の対象になった。授業態度が悪いからと，たった一人で図書室に「隔離」されていた。由貴は「ただ空を見ていただけ」。単なる吉村先生のいじめだった。そこで，吉村先生に話を聞くことに。吉村先生は隔離授業を認めた上で「他の先生たちが悪い」と。吉村先生は，厳しい校則を辞めようと提案したら，「ルールを破った」といじめに遭っていた。無視，連絡を回さない等々。いじめに苦しんだ吉村先生は，それを生徒たちにぶつけていたのだった。由貴をターゲットにしたのは「一番静かな子だから。キレて殴ってこないし」と・・・。 風見が今回のことを丹波に報告する。この事件の問題は「虐待の連鎖」だった。先生のいじめ→先生の生徒いじめ→家庭内暴力。両親が家を出たことで，その均衡が崩れてしまった。暴力を振るう相手がいなくなってしまった。そのエネルギーが老人に向かったのではないか。だが，これには確証がない。「世界はおしまいだ」という丹波。「由貴さんと話がしたい。世界がおしまいだなんて・・・・」と風見。 丹波は，由貴の取り調べを風見にさせるように，一課長に訴えるが「その必要はない」。由貴は精神鑑定に回されると言う。「動機があるかもしれないんです」と風見が言っても取り合ってくれない。落胆して，一人帰っていくと，偶然，季織の車が通りかかる。黒塗りの車で送ってもらう風見。風見が「すごいなぁ，季織ちゃん。どこまで上いく気？」というと，「風見君と同じぐらい子供たちのこと考えられるようになるまで」と季織。今の事件のことを聞く季織。風見は「取り調べさせてくれないんだよ。あの子一人の責任押しつけたって，どうしようもないのに。どうしてそうなったのか，はっきりさせないと，また同じことが繰り返される」と。季織は「どうしてそんなに子供を？」。風見は「俺自身だから。オレも子供だったことある」。 丹波と風見は，隙を見て，由貴の取調室に入り込む。でもすぐに見つかり，２人で留置所の中に。鍵をかけなかったことをお互いのせいにしている。「エラ！」「ツル！」と。エラは「親からもらった骨格」と風見が言うと，「親もツルだ」と丹波。「エラ一族」と「ツル一族」が鉄格子の中でいらいらしている間，季織が動いてくれていた。「聞き取り調査」をしたいと，文部大臣のサイン付きの要請書を持ってきていた。もちろん，聞き取り調査をするのは，文部省から派遣されている風見。５分だけ許可が出た。先生のいじめのことを話しても，由貴はなかなか心を開かない。「１８って微妙ですよね。１８は立ち直れる年齢に入っていますよね。法律は守ってくれますよね」と淡々としている。「知っていますよ。法律が私たちに甘いこと」と。丹波は怒鳴りつけるが，結果は出ない。風見が「どんなに痛かったか想像するんだ。相手の気持ちを自分のように・・」と言っても，「心を開かせようったって，中からは石しか出てきませんよ」と。時間がない。苦悩する風見。結果が出ないまま，時間切れ。 すると，風見は「ナイフで殺そうとした。オレの好きな人がさ」と，綴の話をし始めた。「めちゃめちゃ元気な明るい子なのに，ホントはずっと苦しんでいた」「結婚もあきらめている。まだ２６なのに，自分は幸せになれないって」「傷つけられた人は苦しんでいるんだ。家族だって・・・オレだってさ，その子のこと好きなのに」「どうしてあげたらいいのかわからない」と涙を浮かべて話す。「君には関係ないことだ」と風見が言い放つと，由貴が「コンビニの店長が言っていた。目の前の人，みんなが敵に見えたって。あのおじいちゃん，家族は？」と自分から話しだした。 取り調べ・・聞き取り調査の許可が出た。由貴は自分のことを話し始めた。お母さんは厳しかったけど，我慢はできた。でも，中３の時に父親に愛人ができて，毎日ケンカをするようになったら，見ていて死にたくなった。「世界が破滅するような」。高校に入ってからは，自分を押さえていた。ケンカをするのがいやだったから。だからいい生徒になっていた。でも「静かにしていたら，目を付けられた」。他の先生に相談しても，吉村先生のやっていることは学校とは関係ないと言われる。母親は，「隔離授業」を特別扱いされて居るんだからいいことだと。そして，友達は，自分を守るため，無視。「みんなに助けてっていった。誰も助けてくれなかった」「ひとりぼっちになったことありますか？」。我慢できなくなって，親にあたったときだけスカッとした。暴れた次の日は落ち着いていた。でも，その親が家を出ていった「親に見捨てられた」。代わりに校庭で空を見て落ち着いていた。その時，犬が吠えてきて，おじいちゃんが笑った。「楽しみを奪うんだと思って・・敵に見えた。だからナイフで・・・」。「もういいんです。私は負けたの」と由貴。「誰かを殺してつかまれば，全部終わる。全部終わりたい。終わりにしたい。私を終わる・・・。もう人間じゃなくてもいい，雲になりたい」。由貴の目からは涙があふれていた。 風見は，丹波に「矢島とは二度と会わないって約束してください」と頼む。丹波は，二度と会わないけれど「あいつを一生見守る」と。風見は，矢島と会って話をする。丹波は，少し離れたところでその様子を見ている。風見は丹波の言葉を伝え「丹波さんの気持ち，わかるよね」と。「見守られていることを忘れないで，君は君のやり方で，罪を償うんだ。一生かかるかもしれないよ」。矢島は，深々と丹波にお辞儀をして去っていった。丹波は，もとの職場に戻る。「少年の親が苦しんでいる」と。その丹波に，風見は「世界はおしまいなんですか？」と尋ねる。これには答えない丹波・・・。 文部省に風見が戻ると，季織が待っていた。「ごめん，オレのために」と風見。季織は「やだったぁ。キャリアの力使って」と。でも「風見君は，今の子供たちに必要なのかもしれない。また行きたくなったら，私を使って」と，風見の力になってくれるようだった。そして・・「友情の始まりね」と明るくエレベーターに乗って去っていった。 丹波は，ストーカー殺人事件の容疑者の父の元へ。息子の犯行が明らかになり，絶望の状態の父親に，丹波は「子供は愛してやればいいんだ」と。そして，丹波は課長の元へ。「一緒に住もう。オレが子供を育てる。子供は悪魔なんかじゃない，そう思ったんだ」と。それを聞いた課長は「すっごい大きな家買ってきて」と幸せそう。それを見ていた綴は，楠野の誘いを「行くところがあるの・・・好きな人の所よ」とことわって出ていった。その姿を見送った課長は，破水。あわてふためく丹波。 「好きな人のとこ」に行くと，綴が向かったのは，風見の所。綴は「お兄ちゃん，子供は悪魔じゃないって」と。風見は「あの子の言葉を聞いたからだよ。もし，悪魔になるとしたら，それは生まれてから・・」。そこへ，風見の携帯に電話が。丹波からだった。「生まれた！男！」と丹波。風見は「おでこ広いんですかぁ？」と大騒ぎ。そう，丹波が父親になった。風見は綴と２人ではしゃぎ回る。その勢いを借りて・・・「君のこと，好きなんだけど」と風見は告白。そして，風見は綴の手を取った。一度は怖がる綴だが，風見に抱きしめられ，キスを受け入れた・・・。やっと，あの事件から少しでも抜け出すことができた。抱きしめあう２人。その時，風見の耳に銃声が・・・。 |